新井さんの授業を見せて頂いて(尾崎裕子)

 授業の題材は「ベンチ」。私はこの話を知らなかった。
 イスラエルには、いつか行ってみたいと思いながらも実現していないが、ユダヤの歴史には関心がある。初めての海外旅行はポーランドで、アウシュビッツにも行ったし、ヨーロッパの都市にはユダヤ人街という隔離された地域があったのも知っている。しかし、第二次大戦時に 公園のベンチまでも、ユダヤ人は黄色に座るよう強制されていたことは初めて知った。生活のすみずみにまで迫害が及んでいたことに改めて驚き、愚かな歴史を繰り返してはならないと思った。
 愛とは、自分よりも相手の幸せを優先させる心であることも再確認した。

 私がこの授業から受け取った感動は、生徒の皆さんにも伝わったことと思う。学校っていいなぁ。教師としてでも生徒としてでもいいから戻りたいなぁ なんて叶わぬ夢も持たせてくれた授業だった。
 TAの先生との呼吸も合っていて、教室全体が落ち着いた雰囲気で流れて心地良かった。